そんなこんなで始まった入学式

うぅ、視線が痛いよ〜

えーっと…次はなんだっけ?
あー新入生総代の話だったっけ。
んと、今年は……ラルか。がんばれー(棒)

一瞬こっち(隣)を見た気がしたけど、次の瞬間にはラルはそんな事は無かったかのようにまっすぐ前をむいて歩き出していた。


「春の暖かな陽射しが降り注ぎ、桜のつぼみもほころび始めた、今日。私達______」

うんうん。
ラルの挨拶は、はっきり言っちゃえば

the普通。

でも女の子達は…いや、女の子達だけじゃないこの場に居る全員_私も含め_がラルに見とれていた。

だって、その色素の薄い金髪は壇上のライトでキラキラと輝いていて、その金色の目は物怖じしたふうも無く、まっすぐ前をむいて希望にキラキラと輝いている。

とにかく、もうキラッキラしてて凄く眩しい。

どっかのアイドルかっ!って言うくらい。

そんなラルの隣に、腰まである長い黒髪に赤目というちょっと色合いが珍しいくらいで、たいして可愛くもない私が居たらそりゃ怪しまれるよね…。

はぁ…疲れた…。朝はあんなに楽しみだったのに……。