side.Lily

「……ルっ……ラルっ!…起きて!」


________チュンチュン____パタタッ


朝です!


今日は、入学式です!


ん?


どこのかって?


よくぞ聞いてくれました!
あの!有名な!


「今日は!アルブレヒト王国国立学園の入学式です!」


「リリー…頼むから、そんなにデカイ声を出さないでくれ…。」


あ、


声にでてた。


あと、


ごめん存在忘れてたわ。(爆笑)


まぁ、そんなこと表に出すわけ無いけどね


「ラル、おはよう。」

「ん。リリーおはよ。」


だってラルに知られたら……うん。


考えるだけでゾッとするね…。


あ、そうそう。ここは砂時計の形をした惑星、

『Wyrd』

ルーンの最後「空白」や「運命」を意味する名を持つこの星は一人の王が治めている。
その名を

『カイル・Sigel・アルブレヒト』

砂時計の表と裏、2つの大陸を持っている
アルブレヒト王国は今年で9995年目、私達が
二十歳になる年に、10000年目を迎える。

ちなみに、私の前でのんびりあくびをかきながら『こいつ何してんだ?』という目でこっちを見ているどこぞの王子さまみたいなキラキラしたイケメンが

『ラル・Sigel・アルブレヒト』

アルブレヒト王国の王子さまです。


え?私?私のことは………まぁ、そのうちに。
とりあえず『リリー』とだけ名乗っておきましょうか。



「リリー、何してんだ?今日はお前が楽しみにしていた入学式だぞ?このままだと遅れて…
爺やに、怒られるぞ?」


「ハッ!そうじゃん!ラル、急いで!」