『どうしたの?』
やや遠くを見詰める彼の視線の先には見覚えのある派手派手な女の子が一人、買い物カゴを持って鮮魚コーナーに立ち尽くしていた。
『もしかして…りりあちゃん…?』
「…鮮魚…。もしかして本格的な料理に挑戦する気かな…?」
『??本格的?』
首を傾げて冴木君を見上げると、底知れぬ恐怖に満ちた様な…妙に真剣な目をしている。
「あいつ…料理イコール惣菜をいかに綺麗に並べて料理!って思ってる奴だったのに…。」
『もしかして…彼氏に作ってあげるとかかな…♪』
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