きょとんとした表情を浮かべる私とは逆に、冴木君は瞳をウルウルさせて完全に何かに感激してる様な表情。

―ぎゅっ。

そして、本日三回目の抱擁の愛しい圧迫感に胸をときめかせる。

『……ん…♪』

「…こうしてるだけで落ち着くっていうか…幸せって感じるのって…俺、浮かれ過ぎかな??」

耳元で囁かれる声に反応してトクン、トクンと胸が高鳴る。
声を聞くだけで、触れているだけでこんな気持ちになるなんて初めてなんだもん。

『だとしたら…私も浮かれてるのかも…。冴木君と同じ事思ってるから…♪』

「…っ…キスして良い…?」

『…うんっ…。』