眈々と言葉を吐き出す彼女の目は憎しみやら怒りやら、悲しみが混ざり合っていて…初めて見る色に少し焦ってる自分が居る。
『…1日でも早く元通りに動かせるようになってほしいのに…』
「ーそんな取り乱してるけどさ、夏音ちゃんは医者じゃないよね。無知なのに何が出来るっていうの?」
自分でもヤバイと思ったけど、次の瞬間夏音ちゃんの手が勢いよく持ち上がったかと思えば乾いた音が響いた。
ーパンッー!
『そんなの…分からないですよ!医療の知識も技術も私には全く無いし、出来るのは…調べる事…だけで!…私には何もー』
怒りに満ちた目をしたかと思えば、急に悲しい目になって…感情のコントロールが忙しいな。もう一発来たらどうしようか。


