徐行しながら夏音ちゃんの車を探してると、困り果てた表情で運転席に座る彼女を発見した。
居た、居た。今にも泣き出しそうなその表情に頬が緩んでしまいそうになったけど、よく見るとかなり脱力している様子で…本当泣いてるように見えた。
「………?」
ーコンコンー
車の窓を小さくノックすると俺の存在に気付いたのか大きく目が見開かれて、その時の瞳には涙が溜められていた…。
「…ごめん、遅くなって。」
『いえっ、楓さんも忙しいのに…ごめんなさい…』
「暇だったから大丈夫だよ
。すぐ充電の準備するから。」
『ありがとうございます。』


