「…悪質だな…とても…。」 「…映像は以上になりますね。…今後、聴取を行う流れになると思うので、もしご主人の状態が良くなれば署まで足を運んでいただければと─」 『…まだ意識が無くて呼吸だって自力で出来ない状態なのに…そんな軽く……容易く言わないで貰えますか?!』 「ちょっと夏音っっ…!」 『なんにも知らないくせにっっ!!』 交通安全課の室内に私の怒号が響き渡り、一瞬時が止まった。 ハッとした時には私の目からは大粒の涙がボロボロと流れ落ち床をポタポタと濡らしていた。