少しだけ二人の間に沈黙が流れ、そして口を開いたのは幾斗からだった。 「…お父さんの顔少しでも見てきた?」 『うん…。でもね、声掛けられなかった…。』 「そっか。…それじゃ、明日は一言でも良いから声かけてあげなきゃだね。」 『うん…っ……。』 また涙出てきちゃった………。 「…意識を回復させるにはね?お父さん一人の力じゃ足りない。お母さんやお姉さん、夏音の力も必要になるよ。」 『…私も…役に立てるかな?』