「…お父さんがね、帰宅途中に事故にあった。」
『─えっ?!』
……事故……?
「右側からぶつかられて車は半壊。お父さんは…意識レベルが悪くて…意識不明の重体。…医科大学の病院にドクターヘリで運ばれたみたいなの…。さっき警察の人から家に電話があって私も今お母さんから聞いたばかりで…お父さんの詳しい状態は今から旦那とお母さんと病院に向かって聞いてく─」
『私も行くっ……!病院の電話番号、教えて!ナビで行けるし、私も今から向かうから!!』
冷蔵庫に買ってきた食材を無理矢理詰め込みながら、私は声を張り上げていた─。


