ちょっと怒ってみたものの、潔すぎてほんの少し寂しさを覚える。お皿を拭き上げながらチラリと様子を伺うと黙々とフルーツの炭酸漬けを食べ進めていた。

『…戻って来るとしたら、いつ戻ってくるんですか?』

「そうだなぁ~。未定かな。…もしかしたら戻って来ないかもしれないし。…俺が居なくなったら、つまんない?」

『…そうですね…少し。…ていうか楓さん目当てのお客さんが一番寂しがるんじゃないですか?』

「どうかなぁ~。皆、今は自分の幸せに浸ってるから気にもしないと思うけどね。俺は別にそういうの無いし。」

…楓さんってモテるくせに特定の女の子作ろうとしないんだよね…。