『プレゼント考えたり、忙しくなるなぁ~♪』

浮き足気味にスーパーの入口をくぐると、見慣れた背中を見付け声をかけた。

『楓さんっ、こんばんは。』

…少し離れた所から声を掛けないと、またハプニングが起きかねないもんね…!

「…?あぁ、夏音ちゃんか。今日は幾斗坊やは居ないの?」

『幾斗は今日はハヤシライスの特訓に行ってるので…私一人で買い出しです。』

「なるほどね~。…っていうかさ…」

他愛のない会話なのに、私はどうしても彼と距離をとってしまう。