「…今日の夕飯…とろろそばと、鉄火丼が良い…♪」 夕飯のリクエストだった♪ 包丁捌きは私より上手なくせに炊事が苦手みたいで、ここで働き始めた頃から藤枝さんの差し入れやカップ麺やお惣菜にかなりお世話になっていたそう。 『うん、分かった♪』 「やったっ!」 笑顔で頷いて見せると、八重歯をチラつかせた可愛い笑顔を返された。 好きな人の笑顔を見ると、なんだか不思議と幸せな気持ちになるな♪ 制服に着替えながらふと考える。 本当に、本当に冴木君の彼女になれたのだと。