ああ、そっか。


私、秋のことが好きなんだ。


秋は私のことを真っ直ぐ見てくれていた。


強引で意地悪だけど、私のことを分かってくれた。


感情のない私を笑わせてくれた。


そんな秋が……好きなんだ。


家族以外に、初めて心を許した相手。


でも…何もかも遅い。


秋は紺堂さんとヨリを戻すんだし。


あの人と一緒にいると思うと…悔しい。


次第に視界が歪んでくる。


私…泣いてるんだ。


初めて泣いた。


こんなに心が痛むのも、初めて。


恋ってこんなにも苦しいものなんだ。