そして今。



「柚原さんだよね?」



朝早く来て本を読んでいた私は、誰かに話しかけられた。


見上げると見たことのない人が複数。


ただ、制服についている学年章を見る限り、同じ学年のようだ。


ということは、他のクラスの人?


化粧もしているみたいだし、こんな派手な人はクラスにいなかったはず。



「そうですけど、あなたたち誰ですか?」



やっぱりまずは、名前を名乗っていただきたい。



「ここじゃあれだから、ついてきてくれない?」



……名前聞いてるのに教えてくれないのか。