そして喜怒哀楽が分からないまま、小学生になった。 小学生になると、幼稚園の時とは違うことを言われた。 『真咲ちゃんって、何でいつも怒ってるの?』 ずっと真顔でいると私は怖く見えるらしい。 確かに目つきは悪い方だし、少し目がつり上がっているからというのもあるだろう。 「怒ってなんかない」 そう言っても、 「えっ、でも……怖い…」 と言われた。 どのみち、私は怖がられるんだ。 それから私はどんどん人に対して壁を作っていった。