「誕生日祝いってことでいいだろ?」
「た、誕生日…?」
「言ってただろ、4月1日生まれだって。もう過ぎてるけどプレゼントくらいあげたいし」
誕生日。
私にとってあまりいい思い出じゃない日だ。
「別にいいよ。4月1日はエイプリルフールでもあるでしょ?エイプリルフールは嘘をついていい日。だから世の中にはいつも以上に嘘が溢れている。その日に生まれた私は嘘の塊なんだよ。そんな私にプレゼントなんかする必要ない」
私にプレゼントしたところで何の価値もないのに。
すると、
「はあ?だったら他の4月1日生まれの人どうなるんだよ。その人らも嘘の塊だって言うのかよ。んなわけねぇだろ。だからお前も違うだろ」
秋に怒られた。
「でも…」
「くだらねぇ。似合ってるから買ってやるんだよ。いいから早く着替えろ。会計できねぇから」
そう言われて、秋にカーテンを閉められた。
すると外から、
「ベタ惚れなんですね〜」
「……まぁ」
という声が聞こえてきた。
だから恋人同士じゃない!


