「着いたぞ」



そう言われて顔を上げると…



「…ショッピングモール?」



目の前には地元で1番有名なショッピングモールがあった。


何か意外。



「入るぞ」



また手を掴まれたまま連れられる。


入り口を入った途端に、立ち止まった。



「どこでも真咲の好きな店に行け。俺はそれについていくから」



え、ここからノープラン?


急にそんなこと言われても困る。



「私、そもそもこういう場所に来たことない」



友達いなかったし、遠足や修学旅行くらいしか遠出しなかったし、行きたいなんて思ったことなかった。