笑顔でさよなら、涙にありがとう。



そして、チャイムが鳴る直前に席に戻る。


机の上には、何も置かれていなかった。


まさかと思いながら、鞄の中や机の中を探しても見つからなかった。


嘘…本盗られた…


最悪だ。


まだ途中までしか読んでいないのに。


まぁ、図書室にあるだろうし借りたらいいか。


そう思った時、なにやら視線を感じてその方向を向くと、



「っ!!」



さっきの人とばっちり目が合った。


すぐに視線をそらす。


何あれ、怖っ。


もしかして…目つけられてる?


ああ…関わらないようにしようって決めたばっかりなのに…


もう無視するしかない。


朝のSHRが始まっていることにも気付かず、心の中でそう決めた。