笑顔でさよなら、涙にありがとう。



私は何もなかったかのように、また読み始める。


すると、



「何読んでるの?」



というあの人の声が聞こえてきた。


読みながら、自分から話しかけることもできるんだってのんきなことを考えてた。


昨日は女の子たちから話しかけられてたから相手にしてるだけで、話しかけられないチキンだと思ってたから。



「なぁ、聞いてる?」



あ、無視されてるんだ。


お気の毒に。


と思った次の瞬間、私の本が視界から消えた。