「で、本題に入るけど……俺、親父の会社は継げない」
「どうした、急に。お前からそんな話が出るなんて」
親父は20代で起業して、会社の社長をしている。
あまり会社の話をしないから、具体的に何をしているかはよく知らないけど。
「ずっと考えてたんだ、将来のこと。俺はこのまま、親父の会社を継ぐとばかり思ってた。でも……」
「真咲ちゃんか?やっぱり真咲ちゃんのことか?」
食い気味に聞いてくる親父。
「ちゃんと話すから、ちょっと黙ってて」
「お、おう。で?」
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