笑顔でさよなら、涙にありがとう。



あれから姉貴は病院に運ばれたものの、意識不明の重体だった。


姉貴を巻き込んでしまった責任感から、俺は病室を離れることができなかった。


心配した親父たちが病院に駆けつけてきてくれた。


親父たちに経緯を説明したところ、2人とも俺を責めることはなかった。



『楓は秋のことがかわいくて仕方ないから、怪我するのは見てられなかったんだろうな』



『正義感の強い子だからね、秋のことを守りたかったのよ』



姉貴が抱えていた思いを初めて聞かされ、涙が溢れた。


ただ俺を叱っていただけじゃない。


そこにはちゃんと愛があった。