教室に行って真咲の席を見ると、鞄がかかっていた。


もう学校に来てるのか……


すると、



「よぉ秋!おはよ〜!」



同じクラスの祐(たすく)が声をかけてきた。


祐は高校生になってから初めてできた友達だ。



「おはよう」



「あ、そうそう!真咲ちゃん、何か誰かに連れて行かれてたぞ?俺の勘だと何か起こりそうな気がする」



は?


真咲が誰かに連れて行かれた?



「誰に?」



「ん〜……複数!」



「どこに?」



「あの方向だと……屋上かな?」



「サンキュ」



俺は一目散に屋上を目指した。