「柚原真咲です」



真咲との出会いは突然だった。


高校の入学式、キャーキャー言われながら登校した。


まぁ、中学の時も言われてたからそんなには気にしていなかった。


教室に入っても、案の定また黄色い声が上がる。


そんな中、1人の女子が目に入った。


周りがうるさくしているにも関わらず、本を読み続けている女子がいた。


何だろう。


その時なぜか胸騒ぎがした。


そしてその子は自己紹介で名前しか言わないという強烈なインパクトを残した。