「はぁ……やっぱだめだな……俺」
秋は急に近くのベンチに座り込み、髪をくしゃっとした。
「どうしたの?具合悪い?」
「いや、そうじゃねぇよ。ただ……緊張すんだよ」
「へ?」
き、緊張?
「俺が不良だって知ったら、認めてくれないような気がして。だめだな、俺。こういう時にヘタレになっちまうの」
はぁと息をつく秋。
「……ずっと、そんなこと考えてたの?」
「ああ、そうだよ。電車に乗ってる時からずっと。真咲のご両親がご存命で実際に会いに行くってなってたら、どうすんだよな。……あきれた?」
「ううん、あきれてないよ。それに大丈夫だよ、心配しなくて」


