秋の家に行くとお母さんや楓さんがいるから、あまり緊張しなくなったけど、私の家には誰もいない。


静けさがあるせいで、とても緊張してしまう。



「……適当に座ってくれていいよ。私、何か淹れてくるね」



そそくさとキッチンに向かう。


えっと、秋はよくコーヒーを飲むから……



「秋、コーヒーでもいい?」



「うん」



秋の声が思っていたより近くから聞こえた。


びっくりして見るとキッチンの近くに立っていた。