「真咲?」 風呂から上がってリビングに行くと、真咲がソファに座ったまま寝ていた。 しかも背もたれにもたれずに。 器用だな、おい。 「真咲、風邪ひくぞ。っていうかそんな寝方したら首痛いだろ」 「………うん」 声は小さいものの返事が聞こえた。 あれ、意識はあるのか? 「真咲?」 「………うん」 あ、違う。 完全に無意識だ。 初めて出かけた時に言ってた、眠い時は何でも肯定するってやつだ。 寝てても肯定するのか。