「終わったぞ」



秋がドライヤーの電源を切って、そう言った。



「ありがとう」



「ん。じゃあ、俺も風呂入ってくる」



「うん」



そして秋は脱衣所に消えていった。


それにしても、ドライヤーってあんな熱風なんだ。


想像よりも熱かった。


ぼうっとしながらずっと点いていたテレビを眺める。


すると思った以上に体力を使っていたのか、うとうとしてきた。


寝ちゃだめだ。


せめて秋がお風呂から出てくるまでは。


必死に頑張るも、まぶたが重い。


気づけば夢の世界へ旅立っていった。