そう言って、秋は私の髪の毛をくしゃくしゃっとした。 「ちょっと、やめてよ!髪の毛ぐちゃぐちゃになっちゃうじゃん!」 「ぐちゃぐちゃにしてんだよ」 「なっ!ひどい!」 「でも、これで気持ちが明るくなっただろ?」 ……そういえば。 もやもやとした気持ちも、ネガティブな考えも、いつの間にかどこかに消えていった。 「でも、ちょっと嬉しい」 「え?」 「真咲がヤキモチやいてくれたから」