「すみませ~ん!案内してもらっていいですか?」
「っていうか私たちと同い年だよね?仲良くしようよ!」
女子のグループが秋に駆け寄って、私は蚊帳の外に出された。
ほら、私なんか呼び込みに向いてないって…
それにもやもやとした気持ちが芽生えてくる。
ため息をついて、教室の様子を見ようと戻ろうとした時、
「同じ1年なら、2組の場所くらい分かりますよね?俺たちは他も回って宣伝しないといけないので」
はっきりという秋の声が聞こえた。
「え~いいじゃん、案内してよ!あと、連絡先教えてよ!」
「ちょっとずるい!私も!」
だけど、なかなか引き下がろうとしない。


