笑顔でさよなら、涙にありがとう。



何で……そんなこと…



「目移りなんてしないよ…!これから先、秋以外好きにならないし…!」



必死に想いを伝えようとした。



「…何かわいいこと言ってんの」



それなのに何故かデコピンされた。



「かき氷、ほとんど溶けたな…。早く食べて他の屋台も見に行くぞ」



話をそらした…!


そう言おうと思ったけど、やめた。


まだ少し明るかったおかげで、秋の耳が赤くなっていることに気づき、照れ隠しだったと分かった。


それからも秋と手をつないで、初めてだらけの夏祭りを満喫した。