笑顔でさよなら、涙にありがとう。



ほ、他の男って…



「ないない!私、男どころか女の友達もいないよ?」



「これからの話。最近、表情が柔らかくなってきたから、ほいほい近寄ってくるよ。絶対」



秋が左手で私の右頬をむにっとつまんだ。


そんなの、ありえない。


今まで嫌われていたのに。


そんなわけ…



「んっ…」



気づけば秋の顔が近づいてきて、キスされた。


初めての…キス。


また顔が熱くなった。



「今、変なこと考えてただろ?」



秋は何でもお見通しだった。