「とりあえず落ち着けって。ちゃんと話すから」 頭をぽんぽんと一定のリズムで撫でられる。 次第に高揚してた気持ちが沈み、冷静になってきた。 「ちゃんと似合ってるから。あの時は姉貴もおふくろもいたから言えなかっただけで」 「…でも、前の時も店員さんがいたよ?」 「店員は赤の他人だろ。身内に照れてるところとか見られたくないんだよ。ただでさえ、からかわれてんのに」 …なんだ、似合ってなかったわけじゃなかったんだ。