「着替えるな」 やっと私に向けて口を開いたと思ったら、そんなことを言い出した。 「何で」 「いいから。っていうか怒ってんのか?」 「別に怒ってない」 そう言って、さっきまでいた部屋に入ろうとした。 「だから、着替えなくていいって」 「私が着替えたいって思ったから着替えたいの。別にいいじゃん」 なんてかわいくない言い方。 こんな私に秋も呆れるだろう。 「ちょっと来い」