「初めて笑顔を見せてくれた時、真咲とずっと一緒にいたいって思った。家族がいないって言ってたから尚更。真咲が何か抱えているのは分かったし、誰かがいないといつか壊れてしまいそうだった。人って案外脆い動物だから。俺が真咲を守ろうって思った」



秋……


いい加減だと思っていたけど、意外としっかり考えているからびっくりした。



「なのにさぁ……」



真剣に話していると思ったら……今度は怒ってる?


そう気づいた時には遅かった。


ほっぺたを両手でつままれ、みょーんと引っ張られた。



「いひゃっ!?」



「急に触らないでとか構わないでとか言われた俺の気持ちが分かるか?俺、けっこうへこんだんだけど」