「言い逃げすんなよ…」



秋がため息をついた。



「どういうこと…?」



おそるおそる聞いてみた。



「…俺も最初は、生きてる意味なんて分かんなかったよ。喧嘩したって何にもならねぇのに、喧嘩ばっかりして。毎日つまんなかった。でも真咲に会ってから分かった」



「わ、私に…?」



「うん」



秋がこくりと頷く。



「最初はすげぇ反抗的で、全然かわいげなんてなかったのに、素直になったらかわいく見えるし。俺の周りに集まる女はそんな風には見えなかった。だから、運命なんかじゃないかって思った」