「秋…?どうしたの…?」



この体勢じゃ、秋の顔が見えない。


秋はいったい、どんな顔をして私を抱きしめているんだろう。



「真咲がちゃんと生きてるって、確かめてる」



その言葉を聞いて、思わずキュンとした。


身体を離され、秋と目が合う。


秋はとても悲しそうな顔をしていた。



「頼むから…もうあんなことすんな、絶対」



秋の真剣な目が私に向けられる。


でも…



「分かんない…」



「ん?」



「私…今まで何で生きていたのか、分かんない…」



今までずっと、分からなかった。


これが分からない限り、私はまた、同じことをするかもしれない。


それが心配だった。