〈やっぱ今しかないよな…〉

「綾人、おれちょっと行ってくるわ」

「んっ?あ、おう。俺先帰っとくぞ」

「はいよ」

燐太郎は最後の機材を片付けている雛乃に近づく。

「瀧島さん?」

「ふぇ⁉︎あ、はい!」

いきなり声をかけられた雛乃は、目を丸くして振り返る。

(え?えっ?那賀くん⁉︎何で?)

〈あぁまずい。声をかけたはいいものの何言うか考えてなかった〉

「えーっと、初めまして?那賀っていいます」

「は、初めまして?瀧島です」

(自己紹介された…?)

〈やっぱ瀧島不思議がってる。どうしよ〉

「eternalよかったよ」

「ありがとう」

そして沈黙…

〈なんか気の利いたこと言えよおれ!〉

(どうしよ〜!)

「よお、那賀。きてたのか」

横からひょいと出てきたのは浩史だ。

「羽柴!ベース、かっこよかった!」

「ああ、ありがとう」

〈救世主!〉

(あ〜浩くん!ナイスタイミング!)

「雛〜帰ろ〜…ってあれ?那賀くんじゃん!」

「あ!那賀燐太郎!」

「ども」

そこへ奏と祐輝もやってきた。