「綾人〜古典の教科書貸して」

何気なく声の方を見る。
どき
心臓が軽く跳ねた。
那賀くんだ。
坂崎くんと話してる。
なぜか見てはいけない気がした。

そ、そうだ!本!本読んでたんだ!

でもいくら文字を目で追っても、ただの記号の羅列に見えて全然頭に入って来ない。