空に虹を描くまで


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ー文化祭当日。

やっぱり、みんなのテンションはいつもに比べるとかなり高い。

わたしの学校は三親等までしか学校に来ることが出来ないため、別の学校の友達は来ることが出来ない。

それでもいつもよりも人の多い校舎の中は、これでもかというくらいに賑わっていた。


「佳奈子そろそろ行こう」

クラスの受付も終わりお昼を食べていた。

「そうだね」
時計を見つめ、箸を止めた。

かといって、緊張でほとんど喉を通っていなかったけど。

由美は慣れているのかバクバクと模擬店で買っては食べていた。

由美にとっては文化祭で曲を披露するのは2度目。

文化祭だけでなく、定期的に部活のイベントに出演したり大会に出たりと、舞台には立っていたようだ。


あんまり部活に干渉していない顧問の先生なのかな?と思いきや、1ヶ月に一回はなにかしらのイベントに参加していて、出演できるバンドはステージで披露していた。

舞台に立てば立つほど、その経験が演奏にも響いてくる。