空に虹を描くまで



考え方なんて人それぞれだ。

それに、わたしにとっては当たり前のことでも相手にとっては馬鹿馬鹿しいことかもしれない。

そう、例えばテストの点数とか。


右のページには曲に関することを書いていた。メインは。

だけど、余った余白にその日の出来事なんかも書いていた。


今期のテストの最高得点なんかも書いた記憶がある。
それに喜んでる絵をノートの隅に小さく書いて、吹き出しで「やったね!」的なこと。


それの逆パターンなんかもあるわけで…。

そう考えると急に不安になり、何を書いたか頭の中をぐるぐる回転させて思い出そうとした。


「…大丈夫?」

さっきまで「変なことってどんなことだよ」とでも言うように笑っていた表情が、わたしの様子を見て心配そうに尋ねてきた。


「そうだ!」

そんな彼の言葉を聞き流し、わたしはかばんからノートを取り出した。
思い出すよりも自分で確認した方が早いと思って。