「じゃあまた明日ね」

すごく名残惜しい。

本当はもう少し話をしたいけど、下でみんなが待ってくれているから早々に話を切り上げた。


ぱっと顔を反転させ陵のいるクラスから離れた。

「佳奈子、ありがとう。頑張ってな」

後ろから声が聞こえ振り返る。


陵の姿を見るだけで勇気をもらえる。

声をかけてもらえるだけで元気をもらえる。


「こちらこそありがとう。陵も頑張ってね」

そう叫んでわたしは階段を駆け下りていった。


陵が頑張っている姿を見ていつも励まされてきた。

頑張れ、なんてわたしが言わなくても陵は頑張ってる。


それでも、陵に少しでも気持ちが届いて欲しい。

そう願って叫んだ。