「祐介って大人だね。わたしそんな風に考えられないもん」 会った時から大人っぽい雰囲気はあったけど、考え方までもがやっぱりわたしとは違う。 「俺も自分の親に勉強の事ばっか言われてたら多分考えられねえよ」 「そーかな」 「そーだよ」 「じゃあ違った観点から意見を聞けて、わたしはラッキーだね。そう思うことにするよ」 そう言うとまるで小さい子供をあやすかのようにぽんぽんっと軽くわたしの頭を叩いた。