『はい』
「お待たせ。来たぜ」
『遅かったな。行くから入って待ってて』
「ほーい」
白い門をガラガラと音を立てながら海くんが開けた。
上がると、さらに綺麗に植物やオブジェが置いてありますます興味を持たされた。
庭には屋外用の木でできた椅子やテーブルが置いてあり、優雅な雰囲気を醸し出していた。
こんなところでお茶なんてしたら、気持ちいいだろうな。
「よっ、いらっしゃい」
ガチャリと音を立ててドアが開き、祐介が家から出て来た。
「どうぞ、入って」
「おじゃましまーす」
もう慣れているのか、海くんはズカズカと家に侵入して行った。
「おじゃまします」
人の家に入るときはいつも少し緊張する。
特にこんな家ならなおさらだ。

