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「海くん遅いね」
2時に待ち合わせをしていたのに、もうかなり過ぎている。
「んもー、祐介も持ってるのに」
由美は肩からベースを降ろし、怒っていた。
そりゃこんなに暑いところに重たい荷物持たせて待たせていたら怒るでしょ。
由美とわたしは家が近いから一緒に待ち合わせの駅に行った。
海くんは少し遅れてくるだろうと予想して少しお店に入ったりもしたのに。
さっきから電話もしても繋がらない。
「何かあったのかな?」
由美が急にぼそりと呟いた。
「えぇ?何かって、怖いこと言わないでよ」
ーブーブー
手に持っていたスマホが揺れた。
画面を見ると『海くん』と表示されていた。
「もしもし!」
慌てて電話に出た。
由美があんなこと言うから少し心配になっていた。

