空に虹を描くまで



「祐介の家すごいんだよ!行ったらびっくりするよ、きっと」

由美が興奮しながら教えてくれた。

「そ、そんなに?」

「もう目が点だよな」

2人の反応からして、すごい家なんだろうと想像できた。

「んな、大袈裟だって」

それに対して祐介は相変わらず冷静に答えた。

海くんなら自慢しそうだけど、祐介ならこんな反応だろう。


「じゃあ駅で集合な。みんなで祐介ん家行こうぜ。あ、祐介は家で待ってていいから。もう道覚えてっし」

「何時集合にする?」

「2時ごろにする?昼ごはん食べた後で。佳奈も朝はバイトでしょ?」
由美が気を使って言ってくれた。

「あ、うん」

「オッケー。じゃあ日曜2時に」