空に虹を描くまで



部室に着くと、早速わたしの作った曲に取り掛かり始めた。

文化祭、まだまだ先だとは言っても、夏休みが終わればあっという間に来てしまう。

夏休みの間にどれだけ練習できるかにかかってる。


そうは言っても、もう夏休みもあと少ししかない。

限られた時間で精一杯やらないと、ステージの上に立てない。


だけどみんなずっとバンドで演奏してきただけあってか、わたしがキーボードでメロディーを弾くと、いろいろな意見が飛び交う。


「ここはハイハットだけでいいんじゃね?」

「リズムはタタタン、タタタンでドラムから始まってみんなが入ってくるっていうのはどう?」

「それならこの音入れようぜ」

驚くくらいにみんなのすごさに圧倒される。

この練習では曲の初めしかできなかったけど、全然違う印象の曲になる。

ベース、ギター、ドラムが加わるだけで、別の曲みたいだ。