俺様副社長の溺愛秘書

「高城、仕事に戻ってくれ。」



どうやら話は終わったようだ。雰囲気も幾分柔らかくなった気がする。


高城さんが部屋から出ていく。私も頭を下げて部屋から出ていこうとしたが―――。



「朱里。」



掛けられた声に足を止めた。近づいてくる足音に鼓動が速まる。




「朱里、飲み会か?」


「………はい。」


「男は俺だけで充分だろ?」



振り返れば、背後に尚輝が立っていた。私は尚輝を見上げた。



男は充分?



「何が言いたいの?」


「ここは会社じゃないのか?言葉に気をつけろ。」


「尚輝が言い始めたんでしょ。誤解してない?別に合コンじゃないから。」


「はっ、笑わせるな。合コンだろ。男と飲むって事はそういう意味だろ。」


「それは尚輝の考え。遊び人の尚輝の考え。」


「はあ?」



一気に部屋の空気が悪くなる。睨む尚輝に背を向けて扉に手を伸ばした。