俺様副社長の溺愛秘書

「松井さん、松井さん。」



背後から掛けられた声に足を止めて振り返った。プロジェクトメンバーの佐藤さんだ。



「松井さん、また飲みに誘っても?」


「プロジェクトの?」


「うん。いいかな?」


「はい。」



にっこりと微笑んだが、背後から掛けられた声に苦笑いに変わった。



「俺も行く。」


「あっ、はい。」



ちょっと困惑する佐藤さんも目が合う。



「日時はメールで。」


「はい。」



会議室に戻っていく佐藤さんの後ろ姿を見送る。



「松井、副社長室に来い。」


「…………。」



無言で付いていく。頭の中では、何をやらかしたのかフル回転で考えていく。


でも全然浮かばない。副社長の後に続いて副社長室に入っていく。


ソファーに腰掛ける副社長の近くで立ち見下ろした。


煙草に火を点ける姿を見つめる。



「朱里、今日の昼だが誰と出掛けた?」