「イチャつき禁止。」


「一番後ろだからって、イチャつき過ぎだろ。」


「休憩したら、兄貴、席を変わって。俺、朱里さんと話したいし。」


「尚輝、運転しろ。」



運転席の悠木さんと助手席の陽輝が文句を言い始めた。


全然イチャついてもいないのに、近すぎる距離に誤解をされたみたいだ。



「イチャついてなんて………。」


「無理。朱里の隣は俺だけ。大体、陽輝は朱里と仲が良すぎだ。」


「兄貴の女と仲良くしたらダメな訳?」


「今までの女には興味すらなかっただろ。」



私の太股を撫でながら話は尚輝の過去の話に変わっていく。


それを隣でじっと聞いていた。



「兄貴の女?遊びの女と仲良くなれって?無理だろ、ベッドの中の二人を見たわけでもないのに。」


「それはそうだ。尚輝は昔っから女の入れ替わりが激しいから。」


「聡、お前が言うな。聡も陽輝も女にはだらしないだろ。」



なんかムカついてきた。