俺様副社長の溺愛秘書

「聡、言い過ぎた。」


「…………。」



尚輝の隣を歩く悠木さんに声を掛けている。不機嫌な様子は解消されていない。



「聡、奢る。」


「………。」


「聡、夜の飲みに付き合ってやる。」


「………。」


「明日は海に行こうぜ。」


「全部だ。」



悠木さんの低い声にクスリと笑う尚輝がいた。



「ああ。」


「夜の飲みも付き合え。二人で部屋に籠るの禁止だ。」


「…………。」


「それなら許してやる。」



ニヤリとする悠木さんに、今度は尚輝が黙り込む。



「俺も付き合う。」


「チッ、なら俺も付き合ってやる。」



陽輝、賢人の声に更にニヤリとする悠木さんに尚輝が溜め息をついた。



「わかった。」



満足そうな表情を見せる悠木さん。逆に、今度は尚輝が少し不機嫌になっていく。



「皆で遊ぶんだからな、兄貴。」


「チッ、わかってる。」



陽輝の言葉に更に不機嫌になっていくが、誰も気にも留めていない。